中2同級生刺傷:「言葉に行き過ぎ」 事件受けアンケ、いじめ指摘も /石川
毎日新聞 2013年2月6日(水)13時5分配信
県南部の公立中学校で先月末、2年の男子生徒(14)が同級生男子(14)の腹をナイフで刺し、けがを負わせたことを受け、この中学の校長は、同中が生徒に行ったアンケートに「(同級生らから男子生徒に対し)行き過ぎたからかいがあった」などと、いじめを指摘する声が寄せられていたことを明らかにした。校長は取材に「動揺を与えないよう配慮しながら、生徒らから話を聞きたい」と話している。
校長や地元教育委員会によると、男子生徒は昨年10月、「いじめがあるから行けない」として遠足を欠席し、今回刺された同級生ら2人から容姿をからかわれたと担任教師に話した。同級生2人は男子生徒に謝罪したという。その後、男子生徒は昨年12月に県内の公立学校で実施された、いじめについてのアンケートに「この1年間、いじめはない」と回答していたという。
この中学では1日、今回の生徒が同級生を刃物で刺すという事態を受けて2年生全員を対象に、男子生徒と同級生らの関係についてアンケートを実施。「(同級生らが)男子生徒をからかう言葉には、行き過ぎがあった」との指摘もあったという。
一方、中学側は男子生徒が同級生を刺した1月31日に地元教委に連絡していたのに、地元教委は男子生徒や同級生、保護者から話を聞いた上で、3日後の2月3日に県教委に報告していたことが分かった。地元教委は県教委への報告が遅れた理由について「生徒が大きく動揺しており、その対応をきちんとしてから県教委に報告しようと思ったため遅れた。隠すつもりはなかった」と説明している。
中学では、4日にPTA役員会を開いて事件の経緯を説明し、県警にも連絡。6日には保護者会を開く予定。【横田美晴】
2月6日朝刊